いきなりグロテスクな物をお見せして申し訳ありません。しかし!これは食べ物なのです。私たちは「エイリアンみたい!」といつも言ってますが^^; 名前は「たらおさ」漢字では「鱈胃」と書きます。
実はこれ、大分県の玖珠や日田地方の郷土料理なのです。先日他界した榎屋のお婆ちゃんが玖珠の出身で、この時期になると必ず作ってくれていた料理です。由布院生まれの私はここに来るまでこの料理を知りませんでした。この凄い見た目の正体は、魚の鱈のはらわたとえらを干したものです。内陸部はこうして工夫しながら魚を食べていたのですね~。お盆になると必ずどこの家庭にも出てくるようで、別名「盆だら」とも言うそうです。これは1日~2日かけて水で戻して、干したけのこと一緒に煮ます。横に出来上がっているのがそうです。女将はきっちりシズエ婆ちゃんの味を引き継いでいます。料理って、その時期になるとその人が作ってくれていたものを思い出し、そして引き継いで行き、考えてみたら本当に凄いですよね。昨日も「たらおさ」食べて皆で「婆ちゃんを思い出すね」と話していました。心に沁みてずっと残っていくものなのですね。
ちなみにこれ、カルシウム・コラーゲン・ゼラチンが豊富で滋養強壮、美容に効果ありです。そして何より夏バテ防止に最適だそうです!この時期に食べるもには意味があるのですね~。
今の時期、女将が作った「たらおさ」は朝食に出ております!